「烈車戦隊トッキュウジャー」第44話、第45話感想

だいぶ遅れてしまったがスーパーヒーロータイムの感想を。まずは「烈車戦隊トッキュウジャー」。第44話のあらすじはココ 。そして第45話はココ

グリッタからの提案で、シュバルツのクライナーを先導にキャッスルターミナルへ突入することにしたトッキュウジャー。しかし、体からゼットと同質の闇が出始めていたライトは、無理矢理残らされることに。ところがライトは、隙を見て烈車に潜り込んでいた。グリッタを護衛する4人と別れたライトは、1人秘密基地に佇むゼットと対決。だが、全身から溢れる闇に気付かないまま変身したライトは、黒いトッキュウ1号になってしまう ……。(第44話)

グリッタの手でキャッスルターミナルは地下深くに沈み、昴ヶ浜は闇から解放された。しかし、ライトたちの家族は、レインボーラインにいる彼らの記憶を失っていた。さらに、ゼットとの共鳴により体内の闇が成長したライトは、自分がもはや元の姿には戻れないことを知る。ライトはトカッチたちに嘘をついてレインボーパスを回収。彼らを駅に残して地上に浮上したキャッスルターミナルに向かう。残されたトカッチたちは、レインボーパスが焼却されたことでトッキュウジャーとライトの記憶を失う。ライトは、合流するはずの明さえも置き去りにして、単身シャドーラインに立ち向かうのだが …… 。(第45話)

んーむ、小林靖子脚本なので、いずれは何かかましてくると思ってたけど、こう来ましたか。つまり、ライトとゼットはおれがあいつであいつがおれで同性バージョンだったわけですな。いや、入れ替わってはいないけど。こう、ニュアンス的な意味合いで。

なるほど、そういうことなら第1話でライトだけがクライナーにいたことも、ゼットがライトのキラキラに執着したのも頷けるというものだ。好むと好まざるとに関わらず、2人は分かちがたく結びついているのだなぁ。はっ!もしかしてアレか?ゼットがゼットという名前なのは、2人合わせてゼットライトというダジャレなのか?こう、山田照明的なアレで !? ← 多分違います

まあそれはさておき、トカッチたちを駅に残してライトが1人決戦の場に向かうシーンは、非常に胸を打つものがあった。特に、子供の姿に戻ったトカッチたちが、泣きながらライトの後を追おうとし、明に止められ、そしてライトを忘れてしまう一連の流れを見たときは、不覚にもちょっと泣きそうになったぞ。むう、この手の番組にスレきったオッサンをも泣かすとは、やるな子供たち!

でもって、その後のライトの心理描写も非常に細やかで良かった。ライトが母親の顔を見るのを断ったのも、明を待たずに決戦の場に向かってしまったのも、自分の心がくじけてしまうことを恐れたからなんだろうなぁ。そういう「無理して強がっている子供」としてのライトが、きっちり描かれていたと思うぞ。志尊淳の演技も上手かったし。

つーことで、残りは後2回。ライトは元の姿に戻れるのか、トカッチたちはライトを思い出すことができるのか、ゼットの絶望は癒されるのか、そしてグリッタの安否は!1年に渡る物語の行く末を、しっかり見届けたいものである。あ、それと最近すっかり小者感が漂ようモルク侯爵とネロ男爵に見せ場は与えられるのかも要チェックだ!← 多分無理

 

「仮面ライダードライブ」第13話感想

さて、続いては 「仮面ライダードライブ」 。第13話のあらすじはココ

とりあえず、マッハの行動時間の制約と、それを踏まえたアクションはなかなか見応えがあった。やっぱ強大な力には制約があった方が燃えるよな。

んで、中の人である剛に関しては …… うーん、まだちょっとキャラが掴みきれない感じかなー。その辺は今後の描写に期待したい。できれば、霧子や進ノ介との絡みを通じて、双方のキャラに深みが出るようなドラマ作りをしてくれると嬉しいぞ。

「烈車戦隊トッキュウジャー」第43話感想

毎度お馴染みスーパーヒーロータイムの感想を。まずは「烈車戦隊トッキュウジャー」。第43話のあらすじはココ

今回最も印象的だったのは、カグラたちの実年齢が10歳だということ。小学4年生、もしくは5年生ってことかぁ。まあ、これまでも子供時代の姿 (というか本来の姿) は登場していたので、小学生なのはわかっていたが、具体的な年齢を聞かされると、いっそう切ないっつーか、痛々しいっつーか。しかも、年齢が明かされるのが、大人カグラが両親にわかってもらえない夢のシーンだからなー。泣けるっす。

しかし、カグラの境遇に涙しつつも、「パパ!(はぁと)」と父親に抱きつくシーンを見て、「大人状態であんな抱きつき方をしたら、『パパ …… って、あなた、いったいどういうことなの !?』と母親はブチ切れるわ、赤ん坊は泣くわで、大変な修羅場になるのでは?」と 期待ゲフンゲフン、もとい心配してしまったですよ、ええ。

その他で印象的だったのは、ドールハウスを脱出するシーンにおけるヒカリの表情。目力のあるヒーローの顔になっていて、非常に良かったと思うぞ。やっぱ、特撮番組の醍醐味 (の1つ) は、キャラクターと、それを演じる新人俳優の成長がシンクロすることだよなー。

それ以外では、シレッと生きていたモルク&ネロの今後とか、何やら深い因縁がありそうなライトとゼットの関係とか、姿を見せないグリッタの去就などなど、最終回に向けての展開が非常に楽しみである。後は、トカッチとミオの甘酸っぱいアレもな。子供に戻った (戻るよな?) 後に、エピローグでチラッとそういう描写を入れる程度なら許そう、父として!← まだ言うか

 

「仮面ライダードライブ」第12話感想

さて、続いては 「仮面ライダードライブ」 。第12話のあらすじはココ

シリーズ恒例の2号ライダーが登場。その名はマッハ。ドライブと違ってちゃんとバイクに乗っているぞ。バイクでマッハ …… やっぱ「曲がらない・止まらない・まっすぐ走らない」でお馴染みのアレですか違いますかそうですか。

それはさておき、ライダースーツにフルフェイスヘルメットという、そのまんまなデザインがなかなかステキですな。アクションも、初登場回だけあって派手で見応えがあったし。ただなぁ、石田監督お得意のくどくて泥臭いコメディ演出が見ててキツいのがなぁ。誰か止めてくれないかなアレ。まあ今回は私服の霧子がめちゃキュートだったので許すが。← 何様か

「烈車戦隊トッキュウジャー」第42話感想

だいぶ遅くなったがスーパーヒーロータイムの感想を。まずは「烈車戦隊トッキュウジャー」。第42話のあらすじはココ

基本的には総集編なのだが、そこは小林脚本。独立したエピソードとしても十分楽しめる内容になっている。

今回の主役は、常に他人のことを優先して自分の気持ちを表に出さないミオと、彼女を案じて行動を起こすトカッチ。その行動が「ミオの父親が作った思い出のおにぎりを再現する」という辺りが、いかにもトカッチらしい不器用さと誠実さを感じさせてナイスである。ミオができるだけ素直になれるよう、他の仲間がいない場所を選ぶ心配りもしてるし、やるなぁトカッチ。

でもって、トカッチが作ったおにぎりを食べ、父親に会えない寂しさと会いたい想いを、涙と共に言葉にするミオ。本人が意識しているかどうかは別として、相手がトカッチだからこそ真情を素直に口にできたんだろうなぁと思わせる、良いシーンであった。

また、ミオの回想シーンが良いんだよな。具体的なセリフはないのに、ミオに母親がいないこと、彼女と父親がお互いをとても大切にしていること、そして彼女の性格が育まれた理由がちゃんと伝わって来るもんな。いや、お見事っす。

つーことで、尺が短くても、描写が的確なら深みのあるドラマが作れるという見本みたいなエピソードでしたな。エピローグで、トカッチの好意に気付いてしまったミオと、気付かれたことに気付いたトカッチが、2人して赤くなるシーンも甘酸っぱくて微笑ましかったし。ほら、見た目通りの年齢ならともかく、中身は小学生だからさー。可愛らしいじゃん?まあ、もちろんそれ以上は許さないけどね!父 (代理) として!← 2年越しでまだ言うか

 

「仮面ライダードライブ」第10話、第11話感想

さて、続いては 「仮面ライダードライブ」 。第10話のあらすじはココ 。第11話をはココ

こちらもなかなか見応えがありましたな。まずは敵の首魁であるハート。彼の底知れない強さ、人間への怒りと同胞であるロイミュードへの友愛が描かれててイイ感じ。また、チェイスの正体に関しても、少しずつヒントが提示されてきて興味深かったぞ。登場当初は処刑人っぽいイメージだったのが、徐々に「ロイミュードを守る者」へとシフトし、さらに今回は「人間の命」という言葉に反応して戦意を失うチェイス。もしかして、ハートに倒されたプロトドライブと何らかの関係がある (あるいは本人) のかな?

ライダー側も、多少危なっかしいところはあったものの、進ノ介のバディとして頑張る霧子は愛らしかったし、本願寺課長の怪しい活躍 (パトレイバー後藤隊長風味) もあったし、新ライダーも登場したしと、なかなか楽しめた。

ただなー、それもラスト、進ノ介の誕生パーティの描写で全部台無しになってるんだよなー。あのさー、貸し切りじゃないレストランで大声出したりクラッカー鳴らしたりって、単なる迷惑行為だから!一発で追い出されるから!あれじゃ特状課メンバーが不愉快な馬鹿にしか見えないってば。もうちょっと考えようよ。

つーか、周りの客が微笑ましそうに見てるなんつー描写を入れてる辺りが小賢しくて、よけい腹立たしいっつーの。クリスマスイブのレストランでデートしてるカップル客が、バカ騒ぎしてる客を好意的に見るわけないだろうに。そんな小手先の誤魔化しをせず、貸し切りってことにすれば良いだけじゃんか。せっかく良い雰囲気で終われる話を、スタッフが自らぶち壊してどうすんだ。まったくもう。

「烈車戦隊トッキュウジャー」第41話感想

本年最後 (多分) の周回遅れスーパーヒーロータイム感想。まずは「烈車戦隊トッキュウジャー」。第41話のあらすじはココ

ついに明らかになる昴ヶ浜の所在、グリッタを巡って激突するそれぞれの想い、次々に倒れていくシャドーラインの幹部たち、闇の力が増大するほど絶望を深めるゼット、そして明の帰還。んーむ、1話に良くこれだけの内容を盛り込んだものだなぁ、とまず感心。過去のエピソードでの描写の積み重ねもあって、詰め込み感よりは充実感を感じさせる出来だったと思う。

まずはグリッタ関係。ゼットには勝てないと知りながら、目的をグリッタ救出に絞り込んで見事に成功させたシュバルツに拍手。「恩義に報いる」という形でしか自分の想いを表せない不器用さが、いかにも武人らしくて泣かせる。それでいてあまり悲壮感がないのは、やはりゼットに向かって放った「私はキラキラを手に入れたぞ」という捨てゼリフの賜物であろう。リア充勝利宣言と共に逝くという、試合に負けて勝負に勝つイカス死に様であったぞ。

んで、同じくらい印象に残ったのがノア夫人。野心と陰謀の人だった彼女が、最後は娘を救い (自分の野心から) 解放するために身を投げ出す姿には、素直に胸を打たれた。しかもシュバルツ同様、ゼットに意地の悪い捨てゼリフを残す辺りがステキっす。

しかし、シュバルツにせよ、ノア夫人にせよ、最初はグリッタを自らの野心の道具としてしか見てなかったんだよなぁ。それだけに、今回の2人の行動がより一層胸に迫るわけですな。まあ、グリッタにしてみれば、最愛の人と母親を同時に失ったわけで、悲劇以外の何ものでもないわけですが。彼女がその悲劇をどう受け止め、何を選択するか、今後の展開に期待したい。

さて、目的を果たして満足げに逝ったシュバルツ&ノアに対し、どうにも報われないのがモルク侯爵&ネロ男爵。闇の皇帝への忠誠心は極めて高いにも関わらず (あるいはそれゆえに)、ゼットの逆鱗に触れて斬られるという不幸っぷり。多分生きてるとは思うけど、万が一これで出番が終わりだったら、死んでも死にきれまいて。つーか、引きこもり息子のDVに悩む両親みたいで、もはや不憫とすら思えてくるぞ。

でもって、その 引きこもり息子 ゼット。欲しくてたまらないキラキラ (グリッタ) はシュバルツ&ノア夫人に奪われるわ、いりもしない闇の力はどんどん増大するわ、モルク&ネロは人の気も知らずにそれを喜んでるわで、すっかりやさぐれてしまうのであった。わかる、気持ちはわかるぞ。でもなぁ、そろそろ闇の皇帝としての自覚を持っても良いんじゃないかなー。このままだと「働きたくないでござる!!! 絶対に (後略)」なダメニートラスボスとして、その名を特撮史に刻まれてしまうぞ。← 刻む気満々なのでは

一方、トッキュウジャー側では、明の帰還シーンがなかなか。明の生存を知って安堵したライトたちが、子供のように (いや、実際子供なんだが) 泣くのが良いよなー。そういう細やかな描写があってこそ、明の「俺が寂しかったかどうかはわからん。(中略) 俺は多分今 …… ものすごく嬉しい」というセリフがより沁みるんだよな。

つーことで、たっぷり堪能させてもらいましたわ。ラストのクリスマスパーティでも、シュバルツを悼むシーンがちゃんと入ってたし。そういう、細部まで神経が行き届いた描写を、最終回まで続けて欲しいものであるよ。