「烈車戦隊トッキュウジャー」第46話、第47話(最終話)感想

例によってスーパーヒーロータイムの感想を。まずは「烈車戦隊トッキュウジャー」。第46話のあらすじはココ 。第47話 (最終話) はココ

いやー、第46話が放送延期になったときにはヒヤヒヤしたが、無事に完結して本当に良かった。物語的にも非常に納得のいく終わり方だったし、一見ご都合主義に見えかねない描写に関しても、過去のドラマの蓄積を踏まえているので、ちゃんと説得力があったし。

例えば、記憶を失ったトカッチたちがライトを思い出すきっかけとなるチョコレートのシーン。あのチョコを持って来たのがミオである辺りが、実に上手い。過去の様々なエピソードを通じて、我々視聴者はミオの性格を知っているので、くだくだ説明されずとも「ああ、ミオは普段から人数分のお菓子を持ち歩いてたんだろうな」と思えるし、そこから「確かに5人目がいたはずだ」と気づく流れにも、素直に納得できるわけですな。

また、気づきの後押しとなるのがワゴンさんの用意した写真なのもイイ感じ。前の日記でも書いたけど、やむを得ないとは言え、10歳の子供たちに戦いを任せることに対し、まっとうな大人なら忸怩たる想いを抱かざるを得ないはずなんだよな。だもんで、ワゴンさんのこの行為や、車掌さん&チケット君が戦いのサポートを買って出るとこなんかは「大人として、せめてできるだけのことをしよう」いう意志を感じさせて、正直感動したっすよ、ええ。

さらに言えば、ライトたちの家族が成長したライトたちを受け入れる原動力となった「家族への手紙」を提案したのもワゴンさんなんだよなぁ。うーむ、自覚があったかどうかは別として (多分ない)、すばらしいアシストっすよワゴンさん!私は、あなたの多大なる貢献を決して忘れません!そう、数多のセクシーポーズと共に!← あのな

後、大人組と言えば明もそっちなわけだが、人の話を全然聞かずに「ここが俺の死に場所だ」と言い続けていた彼が、「ここが俺の生きる場所だ」と笑顔で言うシーンは、ステキに燃える&泣けるシーンでしたな。これまた明とライトたちが心を通わせていくプロセスをじっくり描いてきた賜物。加えて「死に場所」発言が半ば繰り返しギャグになっていたことが、今回のセリフのドラマ性をより強調してるわけで。いやー、上手いわ本当に。

一方、シャドーライン側のドラマはどうかと言うと、これまた良い出来。特にゼットが素晴らしい。ライトが闇に飲まれていくのを苦々しげに見つめていたゼットが、ライトの復活を見て満面の笑みを浮かべるシーンは、大口兼悟の好演も相俟って実に見応えがあった。なんつーかこう、彼のキラキラに対する狂おしいほどの憧憬と、それが決して手に入らないことへの絶望が胸に迫ったですよ。

また、自らを闇そのものに変えてゼットの一部となった、モルク侯爵&ネロ男爵の最期も見事だった。ゼットとモルクの「お前ら、この期に及んでキラキラしてんじゃねぇよ」「これは心外」というやり取りも良かったし。ただまあ、2人ともゼットの真の望みは最後まで理解できなかったわけだけどねー。

でもって、最後はグリッタ。最愛の人と母の仇であるゼットを憎むことなく、戦いに敗れて肉体を失った彼と共に闇の世界へと戻る姿には、何やら神々しさすら感じられた。あ、ちなみに世間では、グリッタが最終的に美形化することを期待していた人もいるようだが、私としては、彼女があの姿のまま最終回を迎えたことがまことに喜ばしい。彼女のキラキラは外見に依存するものではないのでな。願わくば、そんな彼女のキラキラがゼットの救いとならんことを。

つーことで、ここ数年の戦隊シリーズの中では出色の出来だったと思うっす。小林靖子脚本作品としても「シンケンジャー」の次くらいに好き。1年間楽しませてくれたスタッフ&キャストに感謝。そして、くじけず戦い抜いたトッキュウジャーの面々に賞賛と祝福を。特にトカッチ、エピローグでミオに手を握ってもらえて良かったな!おめでとう!もちろん、それ以上は許さんけどね!← 最後までそれか

 

さて、続いては 「仮面ライダードライブ」 。第18話のあらすじはココ …… なんだけど、感想は第19話を見てから改めて。