「MS IGLOO 2」シリーズ感想

だいぶ間が開いてしまったが、GW中に見た DVDの感想の続きを。

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前シリーズ (「1年戦争秘録」「黙示録0079」) は、「歴史の闇に消えた数多の試作兵器」「己の責務、誇り、信念に殉じた、生き方が不器用な (ここ重要) ジオン軍人たち」という、燃え&泣きポイント満載のストーリーと、迫力のフルCGによって、コアなファンを獲得した作品であった。ご多分に漏れず私も、ヒルドルブ、ゼーゴッグ、ビグ・ラングといった異形の兵器たちに心を躍らせ、虚偽に満ちた栄光を拒絶して飛翔したゴーストファイター・ヅダに声援を贈り、哀しき決戦兵器・オッゴに涙した1人である。あ、もちろん登場人物たちも好きだぞ。特にカスペン大佐が激シブで良いっすね。後、ワシヤ。我ながら、良くわかんない組み合わせですが。

一方「重力戦線」はと言うと、あちこちのレビューを読んだ限りでは、どうもあまり評判が良くないご様子。各話の主人公の行動が、基本的に「私怨」と「妄執」に基づいていて感情移入しにくいことや、救いがなく後味の悪いストーリー、そして違和感バリバリな「死神」の登場などがマイナスに働いてるようだ。また、古参のガンダムファンにはジオン軍贔屓が多いことも影響しているのかも知れない。

では私はどうかというと …… あー、わりと好きかも。前シリーズみたいな話だけでなく、「主人公が、妄執と狂気に取り憑かれて突き進んだ挙げ句に自滅する」という「白鯨」タイプの話も、この手の戦争ドラマにおける醍醐味の一つだと思ってるんで。ただ、あの死神はやり過ぎだよなー。ああいうのは、存在を匂わせる程度に留めておかないとダメっしょ。「MS IGLOO」のみならず、「ガンダム」の世界観にもそぐわないし、何よりペラペラ喋りすぎ松本零士の名作「スタンレーの魔女」で、主人公と魔女が会話しちゃったら興醒めでしょ?

一方、メカ戦に関しては、第1話を除いて、かなり出来が良いと思う。第2話における 61式戦車とザクとの激闘は文句なく燃えたし、第3話における陸上戦艦の砲撃の凄まじさや、強襲型ガンタンクの、火力と突進力に物を言わせた暴れっぷりも痛快であった。連邦軍の陰険士官・コレマッタのセリフ通り、「やるじゃないか、ガンタァァァァァンク」ってな気分である。その分、通常型のモビルスーツが割りを食っていて、それを不満に感じるファンも多いようだが。んー、気持ちはわかるけど、ガンタンクがあんなに活躍する話なんて、多分二度と作られないだろうから、勘弁してやって欲しいもんであるよ。

つーことで、いろいろと問題点はあるものの、個人的にはけっこう面白いシリーズであった。とりあえず私は、DVDをリッピング&編集して「死神が出てこないメカ戦オンリー名場面集」を作って楽しんでおりますです。

 

Gたれ「第3話は面白かったでしねぇ」

博 士「お、Gたれもそう思うか」

Gたれ「あい、あれは、とても良いガンヘッドでし〜」

博 士「ぶっ!いや、あれはガンタンクだから」

Gたれ「みゅ?でも、高速移動形態からロボット形態に変形するでし?明らかにガンヘッドでしよ」

博 士「うう、そう言われてしまうと反論がしにくいが。でもやっぱり違 ……」

Gたれ「たららたったた〜♪ ちゃぁぁぁぁぁぁじ (地を這うような声で)」

博 士「あああああ、だんだんガンヘッドにしか見えなくなってきたぁぁぁぁ」