アニメあれこれ感想

最近見た映画やら何やらの感想を簡単に。

[ランゴ]

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砂漠の町に流れ着いたカメレオン (声：ジョニー・デップ) が、口から出まかせの武勇伝と偶然に基づく「活躍」によって保安官に祭り上げられ、町の生命線である水を巡る陰謀に立ち向かうことになる、というフルCGアニメーション。

口先だけの主人公が、慢心と挫折を経て真のヒーローとして再生するという、非常にオーソドックスな話で、物語的な目新しさはないんだけど、溢れんばかりに注ぎ込まれた西部劇 (特にマカロニウェスタン) への愛情がビンビン伝わって来るのがナイス。その手の映画が好きな人であれば、全編に渡ってニマニマしながら楽しめること請け合いである。満面の笑みを浮かべたオッサンは絵面的にいささかアレだけど、それはさておき。

特に、砂漠の生き物をモチーフにしてデザインされたキャラクターたちが、どいつもこいつもアーネスト・ボーグナイン系のイイ顔をしていて実に味わい深い。そいつらの面構えを見てるだけで、その筋の人間 (例：オレ) は幸せになれるぞ。悪役である「死神ジェイク」もすげえカッコイイし。やっぱ、悪くて強くてイカス悪役は、この手の話には不可欠だよな。

あえて不満を言うとすれば、ヒロインの顔が怖いってことくらいかなぁ。トカゲ顔なのは (実際トカゲなんで) 仕方ないんだけど、もうちょっと可愛くできたんじゃないだろうか。まあ、その分、主人公を慕う少女 (アイアイ) が可愛いのでオッケーだが。アイアイ萌えという新しい扉が開かれてしまったぞ。まあ、リアルアイアイはトカゲより怖い顔だけどね！

[東のエデン]

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アニマックスで今さらながら鑑賞。政治絡みの大きなテーマを取り上げ、思わせぶりな演出で期待をかき立てておきながら、後に行けば行くほどどんどん陳腐になるという、「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」直系のダメ作品であった。ある意味、(ネガティブ方向に) 信頼度抜群の神山ブランドと言えよう。

なんつーか、物語としての結論をひたすら先延ばしにすることで致命的な失敗を回避してる辺り、作品そのものがニート化してる感じ。んーむ、何という手の込んだメタフィクションであろうか (違)。まあ、わざとやってるのかも知れないけど、わざとなら何をやっても良いと思ったら大間違いだぞ！と言いたい気持ちでいっぱいであるよ。

あー、でもけなすばかりじゃいけないよね。ちゃんと良い部分もあるんだから、褒めるべきところは褒めないと。えーとえーと …… あ！映像と言い音楽と言い、TV版のオープニングは超カッコイイよね！後はえーとえーとえーと …… エンディングとか？ ← フォローになってません

[とらドラ！]

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同名のラノベを原作とするラブコメアニメ。TOKYO MXでこれまた周回遅れ鑑賞だが、こっちは大好き。キャラクター同士のドラマを様々な組み合わせで丹念に描いている上、脇役に至るまで基本的にみんな前向きな奴らなので、ハッと気づいたときにはすっかり感情移入しているのであったよ。だが大河のオヤジ、テメーはダメだ！

ちなみにどれくらい感情移入したかというと、通常は他人の恋愛に関して (リアル、フィクションを問わず) まったく興味がないオッサンが、思わず大河たちの恋を応援してしまったほどだ。ネタバレを避けるために具体的な組み合わせには言及しないが、2人の幸せをピュアなハートで祈るぜ！そして某お母さんの幸せはオッサンに任せろ！← どの辺がピュアか

それにしても「銀魂」や「鋼の錬金術師」で知ってはいたけど、釘宮理恵の演技力はハンパないなぁ。特に、様々なニュアンスで為される「竜二」という呼びかけや、名人の域にまで達した泣き芸が素晴らしいぞ。なんつーか、もはや国の宝と呼んでも差し支えない存在であることよなぁ。

何はともあれ、物語的に美しく着地し、なおかつ爽やかな後味が残る佳作なので、機会があったら見ることをお勧めするっす。心が洗われるぞ！でも某お母さんはオレのなので手を出すな！← まずお前の心を洗い直せ