2日目PART2

さて、昨日の続きである。出島に向かって歩きながら、自分の脳内データベースから出島関連の情報を検索してみたのだが、「鎖国時代の日本における、西洋(実質オランダのみ)との唯一の窓口となった、扇形の人工島」くらいの知識しかないことが判明。どれくらいの広さなのか、現在どんな状態なのか、全然知らないのであった。つーことで、詳細は Wikipediaの記述とか、長崎市によるWEBサイト「甦る出島」辺りを見ていただきたい。

到着してまず驚いたのは、すでに出島が「島」ではなくなっていること。周辺の海が埋め立てられたため、陸地に飲み込まれちゃってるんですな。しかも、現在進行中の出島復元計画が開始されるまでは、史跡もほとんど残っていなかったそうな。貴重な観光資源として、昔からずっと保存してあるもんだと思ってたですよ。んーむ、意外。

つーことで、復元が進む出島の入り口。中央やや右に、何やら怪しげなキャラクターが ……。

近づいてみるとこんな感じ。何でも2006年に開催された「長崎さるく博」というイベントの際に生まれたマスコットキャラクターで、名前は「さるくちゃん」というそうな。長崎弁で「うろつき回る」を意味する「さるく」をモチーフとしたデザイン …… らしいんだけど、どう見てもキャラの顔に落書きしたようにしか見えないのが、強引すぎてリアクショに困るぞ。子供の頃に見た、額に「猫」と書かれた雑種犬の、哀愁に満ちた表情を思い出して、思わずしんみりしちゃったし。← するな

まあ、それはさておき。門から中に入ると、そこには復元された当時の建物が。詳細は前述の「甦る出島」を見てもらうとして、個人的に印象的だったものを写真で紹介する。

オランダ船船長や商館員の住居を再現した部屋。畳・障子・屏風といった純和風アイテムと、ベッドや机といった洋風アイテムが、不思議な調和を見せている。ちょっと住んでみたい感じだ。まあ、実際にやったら畳がもの凄い勢いでボロボロになると思うが。絨毯を敷けば良いんだろうけど、それだと一昔前の「和室なんてダッセェよ」とか言って、和室を無理矢理洋室化してしまう中高校生男子みたいになっちゃうもんなぁ。

豆板銀と呼ばれる貨幣。いびつな形状と刻印 (で良いのかな、コレは)、そして鈍い輝きがなかなかイカス。コインを集める趣味はないんだけど、これはちょっと欲しいぞ。

天球儀と地球儀。造りと言い、色彩と言い、非常に美しい。ちょっとコスモ星丸が入ってる気もするが (← するな)。特に天球儀は星座の元になった動物やら何やらが、細密なタッチで描かれていて、素敵極まりないぞ。ああ、部屋に飾りてぇ。でも、その前にコレを飾るに相応しい部屋を用意しなくちゃいけないのが難点だよなぁ。

一見、何だかわからないが時計である。動力は錘 (おもり) で、最上部にある金色のアーム状の調速機 (テンプ) で錘が下がる速度を調整する。錘には針が付いていて、その位置で時刻を示す仕組みになっている。

これは須弥山儀 (しゅみせんぎ) と呼ばれる、時計とカレンダーと天象儀 (太陽や月の運行を示す道具) を一体化した機械である。んーむ、カッコイイなぁ。実際に動いているところを見てみたいぞ。ちなみに、名前からも判るとおり、この機械は仏教的世界観に基づいた造りになっている (須弥山は仏教において、世界の中心にあると言われている山の名前)。個人的にはガンダム的世界観 (宇宙世紀限定) に基づいて、スペースコロニーが回るヤツが欲しいぞ。

しりあがり寿でお馴染み (違) のエレキテル。ちゃんとハンドルが回せるようになっていて、えんやこらと回していると、上部の金属球と針金の間で小さな放電を見ることができる。要は単なる静電気なんだけど、やっぱ放電現象はどこか胸をときめかせるものがあるのか、つい何度もグルグル回してしまうのであった。もちろん回すときは「え〜れ〜き〜て〜る〜!」などと怪しい音声を発するのがポイントだ。← 「もちろん」じゃねぇっての

とまあ、そんなこんなで、なかなか楽しかったですよ出島。長期復元計画では周辺に水路を通して、「島」としての形状を復活させるそうなんで、それが実現したらまた見に行こうっと。

さて、出島を出た我々は、昼食を取ってからようやく雲仙に向けて出発したのだが、例によって疲れちゃったので、続きはまた明日だ。果たしていつになったら我々は雲仙に辿り着けるのか?乞うご期待!て言うか、とっとと書けよ自分。