バーディー、西洋骨董、友人帳 第1話感想

先週の三連休に実家で見たアニメの内、新番組 3本の感想を簡単に。

 

[鉄腕バーディー DECODE] (公式サイト)

宇宙船同士のチェイスから始まって、バーディーと千川つとむが "二心同体" 化するまでを、小気味良いアクションをふんだんに盛り込んで描いた、上出来の第1話 …… なんだけど、主要キャラのほとんどが原作とは別人になっちゃってるんで、見ていて違和感が拭えず、話にのめり込めないんだよなー。

原作から大きくアレンジされるって噂は聞いてたし、それなりに心の準備もしてたんだけど、よほど原作キャラが強烈に刷り込まれていたのか、脳内のツッコミ回路が全開。「バーディーはもっと筋肉質で、体操選手みたいなプロポーションじゃなきゃダメだろ」とか「こんな美少年、つとむじゃねぇ!アヒル口で曖昧な苦笑いがデフォだろ、つとむはっ!」とか「オレの、オレの早宮を返せぇぇぇっ!(慟哭)」みたいな感じで。ああ、魂の叫び。何言ってんだか。

しかし、私の個人的な思い入れは置いておくとしても、つとむを美少年にしちゃったのは失敗じゃないかなぁ。つとむとバーディーとの見た目のギャップが小さいと、変身時のインパクトが薄れてしまうと思うんだが。

とは言え、アニメとしての出来は悪くないので、何とか早めに「別物」として見られるように、マインドセットしたいところである。それまでは、違和感が少ないつとむの姉ちゃんと室戸のオッサンを心の支えにして、鑑賞を続けることにしよう。つーことで、2人の出番を増やしてくださいスタッフ。特に姉ちゃんを。眼鏡特盛りって感じで。← どんなだ

 

[西洋骨董洋菓子店] (公式サイト)

よしながふみの傑作マンガをノイタミナ枠でアニメ化と来れば、かなりの出来が期待できるな、と思いながら第1話を見たのだが …… 何じゃこりゃ

キャラクターは原作と似ても似つかず、繊細な描線は見る陰もなし。追加されたアニメオリジナルの台詞は陳腐きわまりなく、せっかく優秀な声優を集めているにも関わらず、会話はダラダラとひたすら単調。BGMもただ鳴ってるだけ、って言うか台詞やSEとの音量バランスが悪くて耳障り。かてて加えて、デフォルメ顔の使い方もダメダメ …… って、キリがないなオイ。しかもこれって、第1話のAパートを見た時点での感想なんだよなー。私もいろんなアニメを見てきたけど、開始後10分で絶望しちゃった作品は初めてだぞ。ある意味スゴイと言えよう。言いたくないけど。

 

[夏目友人帳] (公式サイト)

西洋骨董洋菓子店」の後だけに、不安を感じながら見たんだけど …… おお、こっちは上出来じゃん!

原作の、どこか儚げな絵の雰囲気もちゃんと再現されてるし、妖 (あやかし) たちの愛嬌と不気味さと哀しさも、良く表現されている。演出やBGMもツボを押さえていて、正しい意味で「ウェルメイド」な作品だと言えよう。

んで、何と言っても素晴らしいのはニャンコ先生。原作のときから大好きなキャラだったが、アニメになってさらに魅力が増している感じだ。あの招き猫体型がヒョコヒョコ動くのを見てるだけで、幸せな気分になれるぞ。本来の姿である斑 (まだら)もカッコイイし、井上和彦の演じ分けもお見事。ああニャンコ先生可愛いよニャンコ先生

 

つーことで、同じ原作付きアニメでも「原作とかけ離れてるけど佳作」「原作とかけ離れてる上に駄作」「原作通りで良作」と、三者三様なのが興味深かった。まあ、興味深いとは言っても「西洋骨董洋菓子店」は二度と見ませんが。ええ。