「仮面ライダー電王」第37話感想

というわけで (昨日の日記参照)、気を取り直して「仮面ライダー電王」の感想を。今回のあらすじはココ

ライナーフォームを得ることで、再び過去世界でも電王として戦えるようになった良太郎。しかし、4タロスとの関係が否応なく変化していくことに、戸惑いと不安を隠せない。一方、ミルクディッパーで愛理と侑斗が楽しげに笑い合う姿を目撃したリュウタロスは、癇癪を起こして飛び出してしまう。リュウタロスダンサーズを呼び出し、憂さ晴らしに踊りまくるリュウタロス。そこへ、怪しい笑みを浮かべた青年・カイが現れる。果たして彼の正体は …… ってな話。

んむんむ、今回も密度が高くて面白いぞ。見どころが多いんで、ポイント別に分けて感想を書くことにしよう。

 

[その1:黒幕 (?) 登場]

リュウタロスが初登場時に語っていた「頭の中で聞こえる声」の主・カイがついに登場。イマジンによる過去の改変も、ターゲットを電王に絞り始めたことも、すべて彼の指示によるものらしい。常にヘラヘラと笑いながら陰謀を巡らせ、平然と冷酷な判断を下すカイ。うーん、素敵に嫌らしい悪役ですな。彼の目的が何なのか、アダルト桜井とどんな関係にあるのか、その辺はまだ全然わからないけど、彼が登場したことで物語が大きく加速していくのは間違いあるまい。今後の展開が楽しみである。ただまあ、それだけモモたちとの別れも近づくわけで、いささか複雑な気分ではあるが。

 

[その2:兄貴はつらいよ]

ライナーフォームをゲットした良太郎に、剣の使い方をレクチャーするモモタロス。いつものノリを装ってはいるが、良太郎との別れを予感し、今の内に伝えられるだけの事を伝えておこうとしてるんだろうなぁ。人一倍、じゃなかったイマジン一倍情にもろいモモだけに、内心はさぞつらかろう。無邪気に「良太郎やお姉ちゃんとずっと一緒」だと主張するリュウタに厳しいことを言うのも、モモなりの愛情の示し方だし。まあ、致命的なまでに不器用なんで、上手く伝わってませんが。

こうして見ると、4タロスと良太郎の関係ってのは、仲間というより兄弟に近いように思える。モモ・ウラ・キンが、ほぼ同世代の兄貴で、良太郎が少し年の離れた弟。んで、さらにその下の末っ子がリュウタって感じ。

微妙なのはコハナで、中身は以前のままだとわかっていても、どうしても外見に引きずられるらしく、モモとキンがしばしば保護者モードになってるのが微笑ましい。今回もモモがコハナを抱き上げてキンに託したり、キンが「さがっとき」とコハナを庇ったりと、良き兄貴っぷりを見せてるし。何度も書いてるけど、こういう細かい描写がすごく良いんだよな「電王」は。

 

[その3:弟もつらいよ]

良太郎を倒せというカイの命令を「楽しくないからやらない」と拒否したり、どんなに腹を立てても侑斗に手を出さなかったりと、成長著しいリュウタ。しかし、そうそう簡単に大人になれるはずもなく、カイに騙されてデンライナー&ゼロライナーを危機に陥れ、自身も電王に変身できなくなってしまう。自分のしでかした事の重大さに呆然とするリュウタ。果たして彼は、それにどう向き合い、決断し、行動するのか。すぐ上の兄ちゃん (良太郎) や、さらに上の兄ちゃんズが助けようとしてくれるだろうけど、自分でも頑張れ末っ子!

 

[その4:オーナー増殖]

オーナーと同じ顔をした「駅長」の存在が明らかになったわけだが、この 2人はどういう関係なのであろうか。双子の兄弟か、はたまたクローンか。後者だとすると、他にも同じ顔の奴がいるんじゃあるまいか。もしかしたら運転手も車掌も駅員も、みんなあの顔なのでは。朝礼とか、凄い光景だろうなぁ。想像すると目眩がするぞ。んで、ひょっとしたら女子職員はみんなナオミだったりして。想像すると …… ちょっとイイかも。て言うか、1人ください。← オイ

 

[その5:流されてウラタロス]

シリアス展開でもコミカルな描写は忘れない「電王」。コハナのパンチで首が変な方向に曲がっちゃったモモも良かったが、やはり今回最も面白かったのは、キンが踏み抜いた湯船の穴に吸い込まれた&流されたウラタロスであろう。直接の描写はなかったが、容易に光景が想像できるよな。本人は「こういうの向いてないから」とか言ってたけど、いやいや、二枚目キャラの方がズッコケたときの落差が大きくて、より面白くなるんすよ。美味しいなぁウラタロス。たとえ本人にその気がなくても。

 

その他にも、ミルクディッパーのドアから侑斗と愛理の語らいを見守るデネブとか、「どう見てもゼクトルーパーです。本当にありがとうございました」なレオソルジャーなどなど、細かい見せ場も多かった。願わくば、この密度の高さが最後まで続きますように。