「仮面ライダー電王」第32話感想・前編

さて、続いては「仮面ライダー電王」。今回のあらすじはココ

強敵アントホッパーイマジンに倒される電王ガンフォーム。かろうじてデネブに救われたものの、良太郎とリュウタロスのダメージは大きく、しばらく戦えそうにない。デネブは良太郎を見舞い、ゼロノスのカードの秘密を語る。一方、一度は侑斗に連れ戻された愛理だったが、アントホッパーイマジンに憑依された藤代によって、再び拉致されてしまう。侑斗はデネブと共に、彼女を救いに向かうが …… という話。

いやー、今回は凄かった。名エピソードが多い「電王」の中でも屈指の出来だったと思う。今回の描写のみならず、これまでの描写の積み重ねがきちんと活かされていて、ドラマを深めているのが素晴らしい。小林靖子脚本の面目躍如と言えよう。

んで、ここから具体的な感想を書くけれど、例によって語るべきポイントが多いので、箇条書きスタイルを使わせてもらうっす。それとネタバレ満載なので、未見の人は見てから読むようにね。

 

[その1:泣かせるぜデネブ!]

これまでは、侑斗への愛情が空回り気味の、律儀でけなげだけどズレてるキャラとして愛されてきたデネブ。しかし、今回語られた侑斗の秘密によって、彼を見る目が大きく変わった人も多いのではあるまいか。なぜ彼がしつこいほどに「侑斗をよろしく」「侑斗と仲良くしてやってくれ」と繰り返してきたのか、なぜカードを無駄づかいさせたことを、あれほど気に病んでいたのか、今回の描写を見た上で思い返すと、マジ泣きしそうになる私であったよ。本っ当にイイ奴だよなぁ、デネブ。そんなデネブだからこそ、侑斗もあれこれ文句を言いながら甘えてきたんだろう。

 

[その2:こっちも泣かせるぜ侑斗!]

デネブ同様、今回の描写で大きく印象が変わった侑斗。なぜ彼が他人と親しくなろうとしなかったのか。それは、カードを使い切れば、すべての人々の記憶から自分が消えてしまうから。劇場版で、記憶喪失になった良太郎に「本当に忘れちまったのかよ!あれほど一緒に戦ったじゃねえか!」と叫ぶモモタロスを見ているだけに、侑斗の喪失への恐れと苦しみが、見る者の胸を刺す。ましてや、未来の想い人である愛理が、今まさに自分のことを思い出そうとしているのだ。どうあってもカードは使いたくないはずである。

しかし、侑斗は変身する。愛理を守るために、デネブと良太郎を救うために。何事もないかのように「ばーか、カードはお守りじゃない。使う時に使わなくちゃ意味がないんだよ!」と言い切る侑斗に、そして「俺は、かーなーり (ここで溜め入ります) 強い!」と叫ぶ侑斗に、再びマジ泣きしそうになる43歳。は、恥ずかしくなんてないぞぅ!泣く時に泣かなきゃ意味がないんだようわああああん!・゚・(ノД`)・゚・ ← いや、やっぱりちょっと恥ずかしいだろ自分

 

[その3:これまた泣かせるぜ愛理さん!]

これまでは、そのぼややんとした性格と、デネブ並みにズレた言動で愛されてきた愛理姉さん。演じてる女優さんは決して上手い人じゃないんだけど、今回はすっげえ良かったっす。助けに来た侑斗に語りかけながら、過去の記憶を取り戻しそうになるシーンは、演出と BGMの良さもあって、実に見応えがあった。特に「侑斗 ……」と呟きながら、侑斗の頬に手を伸ばす彼女の表情は、背筋に震えが来るほど美しかったですよ。

んで、そのシーンが良かったんで、侑斗を忘れた後の「あらー、良ちゃん」っていういつものセリフ」が、すごく哀しいんだよなぁ。それを見る良太郎の表情も含めて、胸を締め付けられるような想いを味わったぞ。

 

と、ここまで書いた時点で、相当長くなっちゃった&遅くなっちゃったんで、続きはまた明日のココロだ!