「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」感想

昨日に続いて録画鑑賞を継続。今日紹介するのは、録画して DVD-RAMに焼いて放置していたコレ。

 

[真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ]

真ゲッターが登場するOVAの第二弾。前作の「真 (チェンジ !!) ゲッターロボ 世界最後の日」は、全13話という OVAにあるまじき長さに加え、張り巡らせすぎた伏線に足を取られてすっ転び、あらぬ方向へ横滑りしたあげく、本来の主人公を置き去りにして強引に石川オチで終わるという、いろんな意味で困った作品だったのだが、「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」の方はその反動か、全4話という極端な短さと、潔いまでにシンプルかつストレートなストーリーの作品となっている。いや、「チェンジ !!」好きだけどね。第1話のゲッター1とブラックゲッターは。← そこだけかい

んで、ようやくちゃんと見た「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」だが、これが意外なほど見応えがあった。ストーリーは「復活した恐竜帝国を、新たなゲッターチームが迎え撃つ!終わり!」みたいな、ひねらないにも程がある代物なんだけど、そこに様々な燃える&笑える要素をぶち込み、中だるみなしで最後まで突っ走る構成になってるのだ。見た後には何も残らないけど、とりあえず見てる間はすげえ楽しいぞ。つーことで、面白かった部分を列挙してみよう。

 

<その1:やりすぎなほどに熱い主題歌>

水木一郎影山ヒロノブという最強コンビが歌う主題歌「STORM」。単体でも破壊力抜群の二人がデュエットするのだから、そりゃもう強烈。サビの「熱き怒りの炎を抱いて 戦うために飛び出せゲッター!」を聞く頃には、目の中で石川渦巻きが回るわ、口の中を流線が走るわで、大変な騒ぎになっているのであった。つまり、本編が始まる前に見る側が「最初からクライマックス」状態になってしまうわけで、ある意味ズルイとすら言える主題歌なのだな。

 

<その2:何者なんだキング兄妹>

アメリカのスーパーロボット・テキサスマックを駆る、ジャックとメリーのキング兄妹。最大の特徴は、一度聞いたら耳にこびりついて離れない、怒濤のニセ外人喋り。中学一年生でも余裕で理解できるレベルの英単語を日本語に散りばめ、巻くだけ巻いた舌で発音する様は、ルー大柴1万人分にも匹敵する胡散臭さである。何しろ「Oh!エクストララージよ、兄さんぬ!」だもの。何だよ「兄さんぬ」って。なんかもう、「あり得ないアメリカ人コンテスト世界大会」があったら (ありませんが)、ダントツで優勝間違いなしって感じだぞ。

うーん、私の貧弱なボキャブラリーでは、彼らのセリフ回しを聞いたときの呆然とする感覚を、上手く伝えられないなぁ。わかりやすく言うと、「宇宙からのメッセージ」で千葉真一「私はハンス王子と言ったときと、同じくらい呆然としたんですが。あ、全然わかりやすくないですかそうですか。

 

<その3:イカスぜ敷島博士>

元々はマンガ版のみのキャラだった最凶のマッドサイエンティスト、敷島博士が登場。「チェンジ !!」では妙に理性的で「こんなの敷島博士じゃねえ!」とファンを嘆かせたものだが、今回は本来のキチガイぶりを遺憾なく発揮して大暴れしてくれる。しかも声を八奈見乗児がノリノリで演じているのだから言うことなし。彼の活躍 (驚いたことに、本当に活躍する) だけでも見る価値があるぞ。

 

とまあ、見どころを紹介してきたのだが、よく考えたら本筋から離れたとこばかり取り上げてますな、私ってば。えーと、もちろんネオゲッターや真ゲッターのアクションも格好いいし、新主人公の號も (声を担当した櫻井孝宏の熱演もあって) なかなか魅力的でしたよ。まあ、號は実質的に竜馬のコンパチキャラなんだけどね。それと、第1話冒頭が、マンガ版最高の名シーンである「ムサシのゲッター線炉暴走アタック」なのも嬉しいところ。加えて、恐竜帝国のバット将軍を若本規夫「ぶるぁぁぁっ!」と演じてるのも、その筋 (って何) の人には堪えられない魅力である。DVD を買えとまでは言わないけれど、機会があったら、ぜひ見ていただきたい。

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櫻井孝宏.浅川 悠.桜井敏治.石川英郎.内田直哉.梁田清之.富田耕生.八奈見乗児 川越 淳

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