「おおきく振りかぶって」感想

いささか今さらだが、週末に見た録画の感想なんぞを。今日は「おおきく振りかぶって」の第1話〜第3話。

まず驚いたのは、第1話の展開の速さと密度の高さ。主人公の三橋を始めとする主要キャラの性格や過去を手際よく紹介しつつ、野球を止めるつもりだった三橋が野球部に入るまでをキッチリ描き、しかも花井との三打席勝負というクライマックスまで盛り込んでいる。あれよあれよと言う間に話が進むのに、雑な印象がまったくないのが凄い。

おまけに、三橋を励ます「イイ奴」であるキャッチャー・阿部の、密かな思惑をちらつかせることで、次回への興味もかき立ててるし。うーん、第1話として、ほぼ完璧な出来じゃあるまいか。もちろん、原作自体の出来も良いのだろうけど (すまん、実は読んでない)、マンガとアニメでは「文法」が全然違うことを考えれば、やっぱスタッフの技量はハンパでなく高いと言えよう。いやー、堪能したっす。

また、前述した「三打席勝負」では、キャッチャーのリードによる頭脳戦の面を強調し、合宿では、科学的なメンタルトレーニングにスポットを当てるなど、ともすれば根性と魔球に流れがちな従来の野球マンガ (アニメ) とは、ひと味違うところを見せてくれるのも興味深い。しかも、単なる説明にせず、見せ場として成立させちゃってるんだから、大したもんである。個人的には、合宿での「食事で3つのホルモンをいっぱい出す」シーンがお気に入り。「食いてぇー!美味ぇー!食ったぁー!」ってアレですな。思わず実家で実践しちゃったし。← するな

キャラクターに目をやると、やはり印象的なのが主人公の三橋。気弱でオドオドしてて泣き虫、しかしマウンドへの執着は人一倍という、かなりネガティブかつ難儀な性格のキャラなのだが、絶妙なさじ加減の描写によって、それが魅力になってるのが凄い。彼が、いかにエースとして成長していくのか、実に楽しみである。

 

Gたれ「相当気に入ったみたいでしねぇ」

博 士「うん、アニメでここまでワクワクしたのは、久しぶりだからなぁ」

Gたれ「では、Gたれもじっくり鑑賞して、『おおきくたれまくって』というネタを」

博 士「どんなんだ、それって」

Gたれ「主人公はたれぱんだで、中学時代はお祖父ちゃんのコネでエースだったでしよ」

博 士「…… たれが経営してる中学っていったい」

Gたれ「深く考えたら負けでし」

博 士「んーむ。んで、三年間、一度も勝てなかったわけだな」

Gたれ「あい。なにしろ一球も投げないでしから」

博 士「って、打たれる以前の問題かよ!」

Gたれ「だって、たれでしもん」(あっさり)

博 士「ううっ、筋が通ってるような、根本的に間違ってるような」(悩)

Gたれ「んで、全然勝てないけど、マウンドからは降りようとしないのでし。眺めが良いので」

博 士「そんな理由でか。そりゃ、総スカンを食うわなぁ」

Gたれ「みゅ?そんな事にはならないでしよ?」

博 士「へ?何でまた?」

Gたれ「あまりの愛らしさに、誰も文句を言えないのでし〜」

博 士「言えよ、文句くらい!」

Gたれめでたしめでたしでし〜」

博 士「って、終わっちゃうのかよ!」