会社の飲み会で同志と邂逅せり

今日は職場の歓迎会。古くからの読者諸兄はご存じであろうが、私は会社の飲み会が苦手である。何せ、15歳でガンダムに目覚めて以来、ヲタ道一直線な人生を送ってきた男なので、「普通の人との普通の会話」がなかなか成立しないのだ。野球もサッカーも見ないし、人気のTVドラマも見ないし、そもそも芸能界に興味ないし、うーん、困ったもんだ。えーと「アストロ球団」(野球) とか「爆裂消球」(サッカー) とか、「宇宙船レッドドワーフ号」(局地的に人気のTVドラマ) とか「魔法の天使クリィミーマミ」(芸能界) の話題でお茶を濁すのはダメですか?あ、濁しすぎですかそうですね。

とまあ、そんな感じで、入社して20年以上経つのに「飲みニケーション」(半死語) ができない私だったのだが、何と今回はひと味違った展開に。私の周辺に座ったのが、「ほぼ同じアニメ&特撮作品にハマった過去を持つ、浪速のテクニカルライター」「かつてアニメ映画のグッズ企画を担当し、ちばてつや松本零士とも仕事をしたことのある、デザイン会社社長」といった、かなりディープな方々だった上に、私の直属上司までが「ああ、ガンダムは俺もハマったなぁ。個人的には逆シャアが一番好きかな」などと言い出す始末。まさか会社の上司の口から「逆シャア」なんて略語が飛び出すとは、夢にも思ってなかったぞ。

当然のことながら、一気に会話がそっち方面へ暴走。テクニカルライターさんの同僚には、職場結婚したガンオタ夫妻がいて、仕事中にどの作品のシャアが一番か」というテーマで夫婦ゲンカを始めるそうな。と、特濃っすね。「アニマックス」のCMに出てくる「深夜にコスプレしてガンダム台詞で会話する夫婦」を彷彿とさせますな。ぜひ一緒に飲んで、カラオケで「勝手に侵略者」をデュエットして欲しいもんである。

んで、社長さんからは「ちばさんは仕事がしやすかったけど、松本零士良く逃げた」などという、素敵な裏話をあれこれ伺ったり。んーむ、会ったこともない人たちなのに、何だかすごく納得できるんですけど。思わず「キャプテンハーロック」の主題歌で「仕事を捨てて〜 俺は逃げる〜♪」などと歌ってしまったぞ。

つーことで、会社の飲み会で初めてリミッターを外したヲタ話を堪能する私。なんつーか、望外の幸せって感じである。ただ、他の同僚たちは会話に加わりようがなくて ( ゚д゚) ポカーン としてましたが。

そして、一次会が終わった後は、社長さん・上司・ライターさん・私の4人で、上司行きつけのスナックで二次会。60〜70年代ポップス&特撮・アニメ主題歌を、2時間ほど歌いまくる。水平線の終わりには砂の嵐に隠された九人の戦鬼と人の言う熱き心にダイナマイトが百五十頓♪みたいな感じで。← どんなだよ

ともあれ、今日はしみじみと「ああ、この職場に来て良かったなぁ」と思ったことであるよ。そんな理由で思うのはどうか、って気もするけどな。