歌川国芳の展覧会

「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳」を見に、原宿へ。あいにくの大雨だったのだが、これで会場が空けばむしろ好都合ってな心持ちで「浮世絵 太田記念美術館」へ向かう私。歌川国芳の絵は大好きなんで、早く見たかったし。

今回の展覧会は、前期 (6/1〜6/26) と後期 (7/1〜7/28) の二部構成。現在開催中の前期は武者絵や妖怪画が中心なのだが …… いやー、超カッコイイわ。画面をフルに使った大胆な構図、ジョジョ立ち先祖かと思えるほどの素敵ポージング、マンガの集中線や動線を思わせる動きの表現技法、宙に舞う屋根瓦、襲いかかる無数の矢、荒れ狂う波濤などなど、燃える要素がてんこ盛りっすよ。

んで、もちろん武者や豪傑といったヒーローたちはカッコイイんだけど、それにも増して私の心を捉えたのが妖怪たちだ。有名な「相馬の古内裏」の巨大骸骨を始めとして、「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」の鰐鮫、「源頼光土蜘蛛の妖怪を斬る図」の土蜘蛛、「竜宮玉取姫の図」の魚人など、どいつもこいつもグロテスクで怪しくて、それでいてどこかユーモラスな連中ばかりである。個人的なお気に入りは土蜘蛛と魚人。特に魚人は、着物着て刀を持つという、ふんぐるいーむぐるうなふーなルックス (どんなだ) が、すっげえチャーミングだ。誰かフィギュアを作ってくんないかな。

つーことで、たっぷりと堪能しましたですよ。んで、今度は「みかけハこハゐが とんだいゝ人だ」を見るために、後期の展示にもいかなくては。