「侍戦隊シンケンジャー」第47話感想

毎度お馴染み「侍戦隊シンケンジャー」鑑賞。今回のあらすじはココ

基本的な感想は前回と同じ。敵味方を問わず登場人物一人一人の想いをじっくりと描いた濃厚なドラマを堪能したっす …… って、前回の書き出しをそのまま使ってますが、実際そうだから仕方ないよなぁ。とにかく物語もキャラクターも軸がぶれずに突き進んでるんで、こちらの感想もブレないのだな。言い訳めいてますが。

まずは一人志波屋敷に残った流ノ介。侍としての「理」で身動きが取れなくなった彼の背中を押すのが、かつて彼の言葉で救われた黒子・朔太郎なのが良いっすね。おまけにそのときの言葉 (命を預けるに足る主君だと決めたのは自分自身だ) を投げ返してるし。しかも無神経に煽るだけでなく、「姫を守るのは当然だ」って前提もちゃんと押さえてるし。いやぁ、大人だなぁ。んで、朔太郎が顔を隠すと同時に、これまで「影武者の殿」に仕えていた黒子たちがずらりと並ぶシーンも良いよなぁ。こう「我ら想いは一つ!」みたいな感じで。

次は十臓 VS 丈瑠。丈瑠を自分と同じ場所に堕とそうと全力でアタック (ラブ的な意味で) する十臓。半ばその想いに応えかけてしまう丈瑠。それを止めたのが、自らの意に反して十臓の殺戮に 200年間に渡って荷担してきた裏正だというのが泣かせますな。十臓の足を地面に縫い止めた裏正と、十臓の脚にすがりつく妻のイメージの対比がナイス。しかも、十臓が反省も改心もしないまま消えていくのが素晴らしい。私の趣味的にも、物語的にも十臓は改心しちゃいかんよな、うんうん。

さて続いては、丈瑠と家臣ズのドラマ。一人一人が丈瑠への思いの丈を伝えるわけだが、それぞれが実に「らしい」のがイイ感じ。特に千明の「避けんなよ!」と、流ノ介の「志葉丈瑠! (呼び捨て)が笑える&泣ける。んで、彼らの想いを受け止めた丈瑠が泣くシーンも良いな。なんつーか、ようやく「偽りの主君」という呪いから解き放たれて、対等の存在として仲間に向き合えたっつー感じで。

でもって、同時進行で描かれる姫と寿司屋のドラマも味わい深い。主君としての懐の深さを示す姫と、その心意気に感じ入る源太。ハリセンを手に「これは良いな」と微笑む姫と、「寿司屋で良ければ」と某トグサみたいな決めゼリフを言う源太が、何だか可愛いぞ。

つーことで、様々な形ですれ違っていたシンケンジャーメンバーの心は、再び一つにまとまり始め、残るは新旧レッドの共闘をどう描くかのみ。予告編を見ると、姫に代わって丈瑠が再び「殿」として立つようだが、できることなら最終回で Wレッドの名乗りシーンが見たいものであるよ。

あ、もちろん外道衆サイドのドラマも面白かったんだけど、次回に引く形で描かれてたんで、その辺の話は来週書くっす。