「マクロスF」第7話感想

昨日に続いて実家で録画したアニメの感想を。今日はコレ。

 

[マクロスF] (公式サイト)

アニマックスで鑑賞。評判の良い第7話をようやく見たのだが …… うーんうーん。確かにCGによる戦闘シーンの映像は溜息が出るくらい美しいし、迫力もある。でもなー、感心はするんだけど、今ひとつ燃えないんだよなー。

まず一つ目の理由は「歌」の使い方。ヒロインの歌に乗せた戦闘シーンという、マクロスにおける定番中の定番をやってるんだけど、肝心の歌と物語が十分にリンクしていないため、気持ちが高揚しない。加えて、初代マクロスTV版の「愛は流れる」や、劇場版の「愛、おぼえていますか」のような、歌と戦闘の完璧にシンクロによる圧倒的な快感を知っているだけに、どうしても比べると見劣りしちゃうのだ。まあ「比べるな」って意見もあるかも知れないけど、比べざるを得ない構成になってるんだから、仕方ないよなー。

二つ目の理由はアクションの殺陣。あるいは振り付け。よく見ると、第7話の戦闘シーンはわりと単調だ。初代マクロスや「マクロスプラス」にはあった、敵と味方が同一フレーム内で激しく機動し、さらにカメラが縦横無尽に動き回るといった、見る者のアドレナリンを過剰に放出させるようなシーンが存在しない。

また、VF-25の各フォームの使い分けも曖昧で、「なぜそこでガウォークになるか」といった演出上の詰めが甘い。たとえば前述の二作において、敵のミサイル (複数) に追われるシーンを描く場合、「速度に勝るファイター形態で逃げながら、フレアを放出してミサイルを逸らす」→「逸れなかったミサイルを、ガウォークによる強引な機動でやりすごす」→「なお追ってくるミサイルを、バトロイド形態のガンポッド射撃で撃ち落とす」くらいの描写は平気でやっていた。ただ動きが速いだけでなく、そこには明確なロジックに裏付けられ、しかもアクションとしての面白さを追求した殺陣が、しっかりと存在していたのである。

もちろん、初代やプラスのすべての戦闘シーンがそうだったとは言えない。特に初代は、ぶっちゃけ当たり外れが大きかったし、目を覆いたくなるようなシーンだっていくつもあった。平均値を比較するなら、Fの方が遙かに上だと言って良いと思う。でも、そこそこアベレージの高い作品より、ムラはあっても当たればデカイ作品の方が、私は好きだな。

んで、三つめの理由はマクロス・クォーター。火力を落とさず小型化して機動性の高い大型ロボット兵器として運用してるわけだが …… はっきり言って変形させるメリットがどこにもないっす。戦艦形態のままマクロスキヤノンを撃てばいいじゃん。わざわざ敵の攻撃を当たりやすくしてどうする

そもそも初代マクロスが変形したのは、フォールドシステム消失によって失われた主砲へのエネルギーラインを、変形によって強引に接続するためじゃん?そういったトラブルが存在しないクォーターをあえて変形させるなら、それに見合うメリットを示さなきゃ。そういう理屈付けをきっちりするのがマクロスの真骨頂だろうに。しかも「バカみたいにでかい宇宙戦艦がロボットに変形する」というインパクトまで失ってるんじゃ、話にならないっすよ。私なんか、見た瞬間に脳内ハリスが起動して小舟ジャネエカヨ!」とか叫んじゃったぞ。← バカ

つーか、操縦者の動きをトレースする巨大変形ロボットで、敵が宇宙怪獣と来たら、それはマクロスじゃなくてガンバスターだと思うんだがどうか。アレか、やっぱりクライマックスではマルゴが「うおおおおおお!」とか叫びながら服を引きちぎってポロリをやるのか。しかも下半身で。← やめれ

つーことで、なんかやけに厳しいレビューになっちゃったけど、「もっと面白くできるはずだ」という思いの現れっつーことで、勘弁してつかあさい。