梅ヶ枝餅と光明禅寺
博多オフ会 2日目の話を再開。スーパーヒーロータイムの鑑賞を終えた私は、午前10時にホテルのロビーに降りて他のメンバーと合流。本日最初の予定は、太宰府にある九州国立博物館の見学。ただし、現在超絶賛開催中の「阿修羅展」は入場待ち時間がエライ事になってるそうなので、混雑ぶりを横目で眺めながら常設展示だけを見ようという算段である。
つーことで、地下鉄と西鉄を乗り継いで太宰府駅へ。したらば、駅の構内アナウンスで「『阿修羅展』の入場は、現在 4時間待ちです」と言われてビックリ。博物館に隣接する太宰府天満宮への参道も人々で埋まっており、阿修羅人気の凄まじさを実感させられる …… っつーか、明らかに異常事態だよなぁ。いやまあ、確かに興福寺の阿修羅像は素晴らしいし、私も大好きだよ?何せ東京で見たときは、阿修羅像の周囲をグルグルグルグル 4周もしちゃったほどだもの。でも、まだまだ残暑の厳しいこの時期に、強烈な直射日光を浴びながら 4時間待ってまで見るもんじゃないと思うんだがなー。
この写真だとわかりにくいが、これが 4時間待ちの列である。あちこちに日よけのテントが準備され、飲み物も提供されている模様。行列の側では、日傘を売ってる人たちもいた。んーむ、商魂たくましいことよのぅ。
んで、東京での展示とは異なり、こちらでは常設展示だけ見るのは無理っぽかったので、もう一つの目的である光明禅寺を見に行くことにした。
光明禅寺に向かう途中に生えていたでっかい木。幹や枝の表面が苔むし、さらにその上に草まで生えて、何だか凄いことになっている。植物と言うよりは、毛皮に覆われた哺乳類の皮膚のようだ。
途中の茶店で一休み。名物である梅ヶ枝餅 (うめがえもち) と抹茶アイスのセットをいただく。焼きたての梅ヶ枝餅は、餡を包む餅がパリッとしていて美味い。抹茶アイスも美味しかったが、ホカホカの梅ヶ枝餅との相性は微妙なので、別に食べた方が良いかもだ。
ところで、アリア総司令閣下に伺ったのだが、太宰府には「菅原道真の飛び梅伝説」というのがあるそうな。何でも、道真が亡くなった際に、彼が都で可愛がっていた梅の木が、ここ太宰府まで飛んできて根付いたんだとか。しかも、木の一部 (枝とか) が瞬間移動するというようなレベルではなく、丸ごと 1本の梅の木が、バビューンと飛んできたというのだから豪毅な話だ。ちょっとビジュアルが想像しにくいのが難点だが。個人的には、梅の木が戦闘機形態にトランスフォームするとか、そういう展開を希望するぞ。あ、でもアレだ、ジャンボジェットのビジネスクラスで梅の木が飛んでくるってのも、捨てがたい味があるなぁ。んーむ、悩むところだ。← バカ?
それはさておき、いよいよ光明禅寺へ到着。200円の拝観料を払って屋内に入ると、外の暑さが嘘のようにひんやりとした空気が体を包む。辺りを見回してもエアコンの類は見あたらない。巧みに日光を遮り、風を通す建物の設計の賜物ということだ。考えてみれば、日本古い建物はみんなこんな感じだったんだよなぁ。外部に向かって窓や扉を開け放つ必要があるんで、そのまま真似するのは難しいとは思うが、上手いこと工夫して現代の建築物にも取り入れて欲しいもんだなぁ。
でもって、その涼しくて暗くて静かで広々とした部屋から見る庭が、実に素晴らしいんだわ。
豊かな木々と青々とした苔、巧みに配置された白砂と岩による枯山水、そして木の葉を鳴らしながら吹く風のコラボが、もの凄い勢いで私の精神を落ち着かせていく。普段なら五月蠅いだけのセミの声ですら、しみじみと心に沁みてくるではないか。さあ、オレの脳内からとめどなく溢れ出ろα波!アフターバーナーを全開にした Mig-31並みの加速力でオレを悟りへと導け!Let's 解脱!← やかましい
別アングルから見た庭。なんつーか、小一時間くらいウトウトと居眠りしたい気分になるなぁ。腰を据えて文庫本を読んでる人もいたけど、その気持ちはわかる。それにしても、200円でこれほどの心地よさが味わって良いのかなぁ。なんか申し訳ない気分になってくるぞ。
Uたれ「ここは別名『苔寺』と呼ばれてるそうでち」
Jたれ「博士や Gたれちゃんは、別名『ボケてらー』と呼ばれてるでぃしね」
博 士「誰が呼んでるんだ、誰が」
Pたれ「でも間違ってはいないれし?」
博 士「そう言われちゃうと、返す言葉もないわけだが」
Jたれ「ちなみに Jたれはボケではなく体を張ったギャグは専門でぃし」
博 士「挟まれたり潰されたりが基本だもんなぁ」
Jたれ「ではさっそく、全力で枯山水の白砂にヘッドスライディングを」
博 士「って、やめんかぁぁぁぁっ!」