「アドレナリン」感想

週末に CSで「アドレナリン」を鑑賞したんで、今さらながら感想をつらつらと。

アドレナリン [DVD]アドレナリン [DVD]
エフレン・ラミレッツ, ドワイト・ヨアカム, ジェイソン・ステイサム, ホセ・パブロ・カンティーロ, テイラー

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ジェイソン・ステイサム演じる主人公、シェヴ・チェリオスは凄腕の殺し屋。しかし、ふとした油断から自宅を襲撃され、「チャイニーズ・カクテル」と呼ばれる致死性の毒物を注射されてしまう。毒の進行を抑える唯一の方法は、体内でアドレナリンを放出し続けること。かくしてチェリオスの、スリルと興奮と解毒剤と仇敵を求める暴走が始まった!…… ってなお話。

いやー、バカですな。以前紹介した「シューテム・アップ」同様、ワンアイディアで押し通すタイプのバカ映画。「シューテム・アップ」は銃撃戦のバリエーションを見せる作品だったが、こちらは、アドレナリンを出す行為のバリエーションを見せる作品。間寛平「わしゃ、止まったら死ぬんじゃ」状態と化したチェリオスが、コカインを吸引し、興奮剤入りドリンクを飲み、(多分) カフェイン入りキャンディを貪り食い、点鼻薬をズコズコ吸い込み、エフェドリン (アドレナリン放出を促進する薬) をオーバードーピングし、誰彼かまわずケンカを売り、挙げ句の果てにガールフレンドとチャイナタウンの路上で、白昼堂々ムニャムニャをおっ始めるのであった。ああ、慌ただしい。

ここまで読んだ人には想像がつくだろうけど、この作品は一応アクション映画だが、どっちかというとコメディ、しかもかなり悪趣味なコメディ映画に仕上がっている。「興奮してないと死ぬ」という設定ひとつで、主人公の傍迷惑な大暴れ (ムニャムニャ含む) を全部正当化しちゃう辺り、実に乱暴かつ不謹慎でイイ感じ (オイ) である。しかも、そんだけ暴れた末に結局主人公死んじゃうし (← ネタバレにつき反転)。

んで、コメディ映画なんでオチがあるんだけど、これがまた凄いんだ。具体的には書けないが、あえて言うなら文字通りオチ」。しかも最後は、主人公の凄く嫌な顔のアップで終わるという。見たときは、微妙な笑顔のまま、表情が固まってしまいまったよ。いや、好きだけどな、こういうの。

つーことで、ひたすら痛快なアクション映画 or バカ映画が好きな人 (後、女性全般) には、いまいち勧めにくいんだけど、悪趣味なギャグが平気な人には一見の価値があると思う。君も見て、ラストのオチに呆れかえってみないか !?